電子レンジの加熱原理は、電磁波(マイクロ波)が餅の内部に含まれる水分子を毎秒約24億5000万回振動させ、その摩擦熱で全体を温めるというものです。餅の内部は高密度なデンプン質で満たされているため、発生した水蒸気が外へ逃げ場を失います。その結果、内部の圧力が限界に達した瞬間に皮を突き破り、パンッという鈍い音とともに切り餅の電子レンジ爆発が引き起こされます。
一方で、加熱直後は柔らかかった餅があっという間にカチカチに硬化してしまう現象も頻発します。この餅を電子レンジで温めた際に固くなる原因と真相は、デンプンの「老化(再結晶化)」にあります。電子レンジ加熱は短時間で高温に達する反面、表面の水分が一気に大気中へ放出されます。水分を失ったデンプン分子は急速に結合を強めて硬質化するため、ラップをかけずに加熱したり、加熱後に冷気にさらされたりすると、数分で噛み切れないほど硬くなってしまうのです。