絶賛を集める裏側で、撮影現場は一歩間違えればお蔵入りになりかねない緊張感に包まれていたという。複数の関係者からのリークによると、物語のクライマックスとなる大雨のシーンで、機材トラブルによりセットの一部が水浸しになる重大なアクシデントが発生していた。
しかし、スタッフとキャストは撮影を中断しなかった。予期せぬトラブルが生んだ緊迫感が、結果として怪演とも言える名場面を生み出したのだ。日本の映画産業において、こうした偶然の産物を作品の強度へ変えられる現場は一握りと言っていい。トラブルすら作品の力に変えた制作陣のタフネスには脱帽する。