娘の母親である湯木博江さんは、全英オープン女子シングルスを4度制覇するなど、世界バドミントン史にその名を刻む不世出のクイーンだった。その卓越した功績は、日本バドミントン協会をはじめ国内外で今も高く評価されている。
現役引退後、新沼謙治との結婚生活に入ってからも、彼女の謙虚で凛とした生き方は変わらなかった。子どもたちにも決して自らの栄光を誇ることなく、礼節と他者への思いやりを厳しくも温かく教え込んだという。
娘の胸の中には、世界の頂点に立った母の誇りと、家庭を守り抜いた母の優しさが深く刻み込まれている。母の遺志は、彼女の誠実な生き方の中に今も鮮やかに息づいている。