レース当日、SNS上では全国都道府県対抗男子駅伝ネットの反応が分刻みでトレンドを席巻しました。「中学生区間のスピード感が凄まじい」「箱根駅伝で名を馳せた大学生と、世界選手権代表の実業団選手が同じ区間で競り合う姿は鳥肌モノ」といった称賛の声が飛び交う一方、多くの駅伝ファンが息を呑んで見守ったのが中継所での「繰り上げスタート」のドラマでした。
今大会でも複数の地点で無情の号砲が鳴り響きました。全国都道府県対抗男子駅伝繰り上げスタート理由は、幹線道路である国道2号線や宮島街道の一般交通を長時間遮断できないという公安委員会・警察との厳格な協定に基づくものです。先頭走者が通過してから定められた制限時間(中継所によって異なるが約10分〜15分)を経過すると、母県のタスキではなく主催者用意の「白タスキ」を肩にかけ、無念のスタートを切らなければなりません。
現地中継所を訪れた観戦者の一人は、取材に対して次のように語っています。
「あと数十メートル、あと5秒あれば母校のタスキが繋がったのに、無情にも号砲が鳴ってしまった。中学生の選手が涙を流しながら走り出す姿と、懸命に腕を伸ばしながら中継所に飛び込んできた高校生の姿を見て、胸が締め付けられる思いでした。この過酷さがあるからこそ、全員でタスキを繋ぎ切った瞬間の尊さが胸に刺さります」(現地観戦の男性・広島市在住)
ネット上でも「白タスキでの激走に涙が止まらない」「繰り上げられた悔しさを糧に、来年必ずリベンジしてほしい」といったエールが無数に投稿され、天皇盃全国男子駅伝ハイライトとして各種メディアで何度も再放送される感動のシーンとなりました。