唐澤貴洋弁護士の現在と炎上の爪痕|ネット激震から見る2026年の闘い

唐澤貴洋弁護士の現在と炎上の爪痕|ネット激震から見る2026年の闘い

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事態の発端は2012年に遡ります。ある男子高校生が2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)の掲示板「なんでも実況J(通称:なんJ)」において、自身の個人情報を晒され中傷されているとして、当時独立して間もなかった唐澤弁護士へ相談を持ち込みました。

受任した唐澤弁護士は、掲示板の投稿者に対するIPアドレスの開示請求や削除手続きを実施しました。しかし、匿名掲示板のユーザーたちはこの正当な法的措置を「掲示板文化への敵対」と曲解し、敵意の矛先を一気に代理人弁護士本人へと向け始めたのです。ネットスラングで「恒心教」と自称するネット集団が形成され、組織的かつ執拗な嫌がらせが何年にもわたり展開されることになりました。

攻撃の内容は常軌を逸したものでした。ネット上での大量の誹謗中傷にとどまらず、実在する公的機関や教育機関、民間企業に対して唐澤弁護士の名義を用いた「無差別爆破予告」や「殺人予告」が何万件も送信されました。これにより各地の学校が休校に追い込まれ、警察の警備出動が相次ぐなど、甚大な社会的損害が発生したのです。さらに、Googleマップ上の施設名が改ざんされて事務所名が勝手に登録されたり、祖父の墓石にスプレーで落書きされるなど、現実の生活基盤と尊厳を徹底的に破壊する暴挙へとエスカレートしていきました。

著書『炎上弁護士 なぜ僕が「ネットの墓場」で戦い続けるのか』の中で、氏は当時の心境を「朝起きてPCを開くたびに殺害予告が何万通も届き、外出すれば誰かに襲撃されるのではないかという極限の恐怖に晒されていた」と赤裸々に振り返っています。公の場で語られたこの告白は、集団狂気と化したネットリンチの恐ろしさを象徴する記録として語り継がれています。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。