Let It Be本当の意味とは?聖母マリアの誤解と母への涙の秘話

Let It Be本当の意味とは?聖母マリアの誤解と母への涙の秘話

Let It Be本当の意味とは?聖母マリアの誤解と母への涙の秘話についての真相をご紹介します。

日本国内において『Let It Be』は、長らく「なすがままに」「あるがままに」と訳されてきました。しかし、この日本語訳の持つニュアンスには、時に「成り行き任せ」「努力を放棄した諦め」という消極的な誤解がつきまといます。

英語における使役動詞「let」と原形不定詞「be」の組み合わせである「let it be」の語法は、本来「余計な手出しをして状況を無理に変えようとせず、自然の成り行きを信じてそっとしておく」ことを指します。「leave it alone(放っておけ)」が突き放した態度を示すのに対し、「let it be」には「嵐が過ぎ去るのを静かに信じて待つ」という深い受容と信頼が含まれているのです。

歌詞の展開を改めて整理してみると、ポールの感情の軌跡が克明に浮かび上がります。

  • 困難の時代(times of trouble):人間関係の破綻や解決不能な現実に打ちのめされている現在地。
  • 母の囁き(words of wisdom):「すべてをコントロールしようと抗うのをやめなさい」という智恵の言葉。
  • 暗雲の先にある光(there is still a light that shines on me):どんなに暗い夜であっても、必ず明日になれば事態は自ずと答え(there will be an answer)を見出す。

つまり、この曲が伝える「なすがままに」とは、挫折して投げ出すことではなく、「自分の力では変えられない運命の激流に対し、余計な執着を手放して心の平穏を取り戻す行為」を意味しています。人間関係の軋轢に苦しんでいた当時のポールが、自己の過剰なエゴとコントロール欲を手放すための、魂の解毒剤でもあったのです。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。