Web上には「このツボを押すだけで高血圧が完治する」「降圧剤を今すぐやめられる」といった過剰な煽り文句が溢れていますが、これらは極めて危険な誤解です。健康情報サイト『健達ねっと』等の専門情報でも強調されている通り、経穴刺激はあくまで「神経系を介した血流促進・血管緊張の緩和サポート」であり、病気の根治薬ではありません。
特に危険なのが、強く押せば押すほど効果が出るという「強圧信仰」です。強い痛みを感じるほど指を力任せにめり込ませると、身体は防衛反応として交感神経を反射的に高ぶらせ、かえって血管を収縮させて血圧を急上昇させてしまいます。正しい力加減は「押している爪の先が白くなる程度」であり、「痛いけれど心地よい」と感じる限界を超えてはなりません。
また、ツボ押しを行うタイミングにも明確なタブーが存在します。
・入浴直後や飲酒時:血管がすでに過度に拡張している、あるいはアルコールによって自律神経が不安定な状態での刺激は、急激な血圧低下(起立性低血圧)やめまいを誘発します。
・食後30分以内:消化器系に血液を集めなければならない時間帯に全身の血流を動かすと、消化不良の原因になります。
・激しい頭痛や吐き気、動悸があるとき:拡張期血圧が急上昇して110mmHgを超えているような急性期は、ツボ押しで時間を浪費せず、直ちに医師の診察を受けるべき危険シグナルです。