代表のユニフォームを脱いだ後も、本田の日本代表への影響力は別の形で拡大し続けました。とりわけカタールW杯での解説者としての振る舞いは、日本サッカー界の常識を塗り替えるエポックメイキングな出来事でした。
ABEMAの解説席に座った本田は、既存の形式ばった実況解説を放棄し、「オフサイドやろ!」「なぁ、これファウルちゃうん?」と、まるで居酒屋でサポーターと一緒に観戦しているかのようなリアルな感情を吐露。同時に、ピッチ全体を俯瞰した戦術眼から的確な指示や選手起用の改善点を即座に言語化し、サッカー初心者からコアなファンまでを虜にしました。
代表チームに対するスタンスとしては、森保ジャパンへの提言と評価にも本田らしさが色濃く表れています。守備の連動性と組織力で世界の強豪を撃破する森保一監督の手腕を評価する一方で、「ブロックを作って耐えるサッカーだけでなく、自分たちから主導権を握ってゲームを支配する時間を増やさなければ、ベスト8以上の景色は見えない」と、常にチームの根源的な課題を突きつけ続けています。
SNS上では「森保監督のリアリズムと本田の理想主義の対比が面白い」「本田の解説を聞くと現代サッカーの戦術の綾が手に取るようにわかる」といった好意的な意見が多数を占める一方、歯に衣着せぬ物言いに反発する声も一部で見られるなど、良くも悪くも議論の起爆剤であり続けています。