彼女の足跡を語る上で欠かせないのが、秋元康プロデュースのオーディション番組から生まれたラストアイドル時代の過酷な経験です。
幼少期からキッズモデルやご当地アイドルユニット(Spindleなど)で舞台経験を積んでいた彼女は、2017年にテレビ朝日系『ラストアイドル』の挑戦者として登場しました。暫定メンバーとの一騎打ちバトルに惜しくも敗れたものの、その類まれなタレント性が見出され、セカンドユニット「Someday Somewhere(サムサマ)」の結成メンバーに選抜。当時まだ中学生でありながら、チームのまとめ役としてキャプテンに任命されました。
当時のインタビューや特番映像では、年上のメンバーたちを率いるプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、「誰よりも声を出して、自分が一番努力しなければ示しがつかない」と涙ながらに語る姿が記録されています。その後、ラストアイドルの表題曲選抜バトルで選ばれ、シングル「大人サバイバー」や「青春トレイン」などで躍動。卓越したダンススキルとダイナミックな感情表現で、選抜の中心メンバーへと上り詰めました。
しかし、2022年5月、ラストアイドルは突然の活動終了を発表します。「青春のすべてだった場所」を失った瞬間、多くのメンバーが引退や進路変更を選択する中、籾山ひめりはステージに立ち続ける決意を捨てませんでした。同年8月、約2,000名が参加した「JDOL AUDITION supported by TIF」の合格者とラストアイドル出身の実力派3名(松本ももな、橋本桃呼、籾山ひめり)が合流する形で結成されたのが高嶺のなでしこです。ゼロからの再出発を厭わず、培った経験を新天地へ持ち込んだ彼女の胆力こそが、グループの初期の地盤を盤石なものにしました。