会社が退職金を出してくれないのであれば、国の制度を利用して「自前退職金」を構築するしかない。2024年に拡充された新NISAの非課税枠(生涯1,800万円)と、2026年に向け制度改定が進むiDeCo(個人型確定拠出年金)の組み合わせは、個人における最強の防衛策だ。
iDeCoは掛け金が全額所得控除になるため、毎年の節税効果を得ながら老後資金を積み立てることができる。受取時にも退職所得控除や公的年金等控除が適用されるため、会社に退職金制度がなくても、制度上の税制メリットを個人側でそのまま享受できる仕組みになっている。
新NISAで流動性の高い資産を運用しつつ、iDeCoで60歳以降の確実な老後資金をロックする。この二本柱を若いうちから定額で運用し続けることが、退職金なし企業の社員にとって最も再現性の高い生存戦略となる。