アルビノについて最も誤解されやすいのが「肌や髪が白いだけの体質」という見方です。実際には、眼の構造発達と視力への影響こそが生活上の大きなハードルとなります。
メラニン色素は、胎児期に網膜の中心部である「黄斑部」が正しく成熟するために欠かせない物質です。メラニンが欠乏すると黄斑の形成不全が生じ、多くの場合で矯正視力が0.1前後にとどまるなど、生涯にわたって弱視の状態になります。さらに、眼球が不随意に揺れる「眼振(がんしん)」や斜視を併発することが珍しくありません。
もう一つの大きな特徴が羞明(しゅうめい:まぶしさ)です。通常の瞳は虹彩のメラニンが遮光カーテンの役割を果たしますが、アルビノの場合は光を遮ることができず、光が目の中で散乱します。そのため、直射日光や強い蛍光灯の下では視界全体が白飛びし、激しい見えづらさを感じます。アルビノの当事者が屋内でもサングラスや遮光眼鏡を常用しているのは、目を過剰な刺激から守るための不可欠な医療的防護策です。