旅行計画を立てる際、最も多くの人が誤解しているのが河口湖遊覧船の予約方法です。大口の団体ツアーを除き、一般の個人客に対する事前予約システムは存在しません。全便が当日の窓口先着順で発券・案内される運用方針となっています。
乗船定員は120名と余裕があるように見えますが、午前11時から午後14時30分までのコアタイムには、観光バスの団体客と個人旅行者が一斉に合流します。天候が良い日の午後は、出航直前になると桟橋の外まで長蛇の列が形成され、希望していた便に乗れず次の便へ回されるケースも珍しくありません。
この混雑を鮮やかに回避するための現場戦術は2つあります。
- 午前9時00分の始発便または第2便(9時30分発)を狙う:観光バスの到着が本格化するのは午前10時以降です。朝一番の便は乗船率が40〜50%にとどまる日が多く、2階デッキの好位置を余裕をもって確保できます。朝の空気は澄んでおり、湖面が波立ちにくい点でも撮影条件は最良です。
- 乗船待機列の先頭グループに並ぶ:出航の約15分前には乗り場の改札ゲート付近に待機することをお勧めします。「天晴」の富士山ビュースポットは、往路において進行方向右側(復路では左側)になります。乗船開始と同時に2階デッキ後方の右舷側をキープできれば、航行中の20分間、誰の頭越しでもなくダイナミックな構図で湖と霊峰を写真に収めることができます。
また、マイカー利用者が直面する最大の難関が河口湖遊覧船乗り場駐車場の確保です。乗り場の目の前には約300台を収容する「県営無料船津浜駐車場」が整備されていますが、ここはロープウェイ利用者や湖畔散策客、飲食店利用者の共用スペースとなっています。休日の午前10時30分を過ぎると満車となり、空き待ちの車列が国道137号線沿いに滞留します。この渋滞に巻き込まれると遊覧船に乗る前に大幅な時間的損失を被るため、早朝到着を徹底するか、満車時は少し離れた「大池公園駐車場」などのサブパーキングを利用して湖畔遊歩道を歩くルートを選択するのが賢明です。