風邪の定番「すりおろしりんご」に隠された驚きの効果とは、一体何なのでしょうか。その答えの核心は、これまで多くの家庭でゴミ箱に捨てられていた「皮の周囲」に集中しています。皮ごとすりおろすべき決定的な理由は、りんごが外敵や紫外線から身を守るために蓄えた強力なファイトケミカル(植物由来の機能性成分)のほとんどが、皮とその直下1〜2ミリの層に凝縮されているからです。
国立研究開発法人の果樹研究データや国内外のメタアナリシスによれば、りんご特有のポリフェノールである「プロシアニジン」や、強力な抗炎症作用を持つ「ケルセチン」の濃度は、果肉中心部に比べて皮の部分で約3倍から4倍も高濃度であることが判明しています。これらを皮ごとすりおろすことで、細胞内に閉じ込められていた抗酸化物質が一気に溶け出し、体内での吸収効率が飛躍的に高まります。
皮の硬さや農薬・ワックスを懸念する声もありますが、国内流通しているりんごの表面のベタつきは、果実自身が鮮度を保つために分泌する天然の「ろう物質(オレイン酸やりんご酸)」であり、人体への害はありません。流水で軽くこすり洗いした上で、目の細かいおろし金で皮ごとすりおろせば、皮の存在感は完全に消え、なめらかな極上の舌触りへと仕上がります。