フラッシュタンク式設備が現代の施設改修で急速にシェアを伸ばしている背景には、工事コストと利便性の両立があります。しかし、どのような設備にも特有の制約や注意点が存在します。
最大のフラッシュタンクのメリットは、給水管径が15A(一般的な住宅や小規模オフィス用の細い配管)のままで、パブリック施設に求められる高い洗浄力と約20秒の連続洗浄サイクルを実現できる点です。従来、フラッシュバルブ式を設置するには25A以上の太い配管が必要であり、建物の縦配管から引き直す大掛かりなスケルトン工事が必要でした。フラッシュタンク式を採用することで、配管更新工事にかかる数百万円規模のコストと長期の休業期間を回避できます。
一方で、フラッシュタンクのデメリット・注意点として見落とせないのが、電気制御弁や内部ダイヤフラム等の駆動パーツです。完全な機械式バルブと比較して構造が緻密なため、長期的な運用においては故障時の定期メンテナンスや電磁弁の点検が必要となります。また、万が一の停電時には手動洗浄レバーの操作手順を管理者が把握しておく必要があります。