にくまる氏のキャリアは、緻密な鍛錬とネット上での着実なファンコミュニティ形成によって築き上げられました。もともと二次創作やオリジナルイラストの投稿で注目を集め、pixivやX(旧Twitter)で発表されるイラストの数々は、当時から卓越した構図と色彩感覚で知られていました。
『まんがタイムきらら』系列へのステップアップは、アンソロジーコミックへの寄稿や読み切り掲載が契機となりました。きらら系作品特有の「きららコード」と呼ばれる美少女日常系の文法を踏襲しつつも、そこに鋭利なギャグと豊かな表情変化を取り入れた作風が編集部と読者の目に留まり、2021年に満を持して『ばっどがーる』の連載がスタートしました。
にくまる氏の手がけるイラストの特徴は、線の柔らかさとアイコニックな瞳の描き込みにあります。ディテールまで計算された衣装デザインや、コミカルなシーンで見せる「崩し顔」のバリエーションは、商業イラストレーターとしても第一線で通用する完成度を誇っています。