嵐の名曲「愛を歌おう」が時代を超えてファンを魅了し続ける最大の理由は、「アイドルポップスという概念を打ち破るプログレッシブな楽曲設計」と「普遍的な愛を歌い切る説得力」の幸福な合致にあります。2013年10月23日にリリースされたアルバム『LOVE』は、オリコン年間アルバムランキングでも上位を席巻し、累計売上枚数80万枚以上を記録した平成J-POP史に残る金字塔です。
アルバムの1曲目を飾るこの楽曲は、ディズニー映画やブロードウェイ・ミュージカルの序曲を思わせる華麗なストリングスと3拍子のワルツで幕を開けます。リスナーを瞬時に物語の世界へと引き込むオープニングから、徐々にビートが加速し、やがて力強い4つ打ちのリズムと壮大なコーラスへと変貌を遂げていく構成は、既存のシングル曲にはない圧倒的なスケール感を誇ります。
多くのポップスが「私とあなた」というミクロな恋愛模様を描くのに対し、「愛を歌おう」が提示したのは、国境や時空をも超えるマクロな「地球規模の友愛・人間愛」でした。当時、国民的グループとしての地位を不動のものにしていた5人が、自らの社会的影響力をすべて注ぎ込み、「世界中に愛の光を灯す」という壮大なステートメントを掲げたからこそ、本作は10年以上が経過した現在も神聖な響きを失っていません。