ミルクセーキという名前は、英語の「Milk Shake(ミルクシェイク)」が日本に伝わった際に訛ったものとされています。ただし、日本の食文化において「ミルクセーキ」と「シェイク」は、まったく別の飲み物として区別されているのが実情です。
決定的な違いは「卵を使用しているかどうか」、そして「冷たさをアイスクリームに依存しているか」という点にあります。
一般的にファストフード店などで親しまれているシェイクは、アイスクリームやソフトクリームミックスに牛乳やフレーバーシロップを合わせ、高速攪拌して作られます。舌触りは非常になめらかで、主役は乳脂肪のコクとバニラ風味です。
これに対し、伝統的なミルクセーキの主原料は「卵・牛乳・砂糖」の3つ。アイスクリームを使わず、卵黄(または全卵)と砂糖を牛乳と一緒にシェイクまたはミキサーにかけるため、味わいは「飲むカスタードクリーム」と表現されるほど濃厚で優しいコクが際立ちます。製法によって以下の2大スタイルに分かれるのも特徴です。
ひとつは、卵黄のみを使いリッチなコクと黄色い見た目に仕上げるフレンチスタイルミルクセーキ。もうひとつは、全卵を使ってふんわりと軽やかな泡立ちを楽しむアメリカンスタイルです。日本の喫茶店文化で親しまれてきたのは、主に前者のフレンチスタイルを基調としたレシピでした。