おならの回数が急増した際、まず見極めるべきは「ガスの臭い」です。腸内で発生するガスは、その発生源によって成分が完全に分かれており、無臭なのか、あるいは強烈な悪臭を放つのかによってアプローチが根本から異なります。
臭くないおならが頻発する決定的な理由は、排出されるガスの大半が「口から無意識に飲み込んだ空気」だからです。腸内ガスの約70〜80%は体外から取り込まれた窒素や酸素で占められており、これらは本来無臭です。仕事のプレッシャーや緊張によって無意識に唾液と一緒に空気を飲み込む「呑気症(どんきしょう)」や、炭酸飲料や早食いによる空気の飲み込みが重なると、胃から腸へと大量の空気が送り込まれ、結果として回数だけが爆発的に増加します。
一方、周囲を驚かせるような刺激臭を放つ場合、主因はおならが臭い理由と腸内フローラの破綻にあります。食事から摂取した動物性タンパク質や脂質が消化不良を起こし、大腸内で悪玉菌(ウェルシュ菌など)によって腐敗発酵されると、硫化水素(腐った卵のような臭い)、インドール、スカトールといった有害物質が生成されます。腸管の運動低下によって便が長期間滞留すると、悪玉菌がさらに増殖し、少量でも極めて強烈な臭気ガスを生み出す悪循環に陥るのです。