結論から申し上げますと、しまむらで「ポロ ラルフ ローレン(Polo Ralph Lauren)の正規トートバッグが新品として定常的に数百円〜2,000円台で販売されている」という認識は誤解に基づいています。店頭で見かけるポロの騎手ロゴをあしらったバッグの正体は、主に「U.S. POLO ASSN.(ユーエスポロアッスン)」や、英国トラッドを源流とする「POLO BCS(ポロ・ビーシーエス)」といった別ブランドのアイテムです。
では、なぜこれほどまでに「しまむらでラルフローレンが買える」という言説が定着したのでしょうか。その背景には、3つの要因が絡み合っています。
第1に、ロゴマークの視覚的類似性です。馬に乗ったポロ競技のプレイヤーを模した刺繍は、ファッションに詳しくない一般消費者にとって一見すると区別がつきにくく、脳内で「ポロのマーク=ラルフローレン」という強固な記号連想が瞬時に働きます。
第2に、情報発信側の単純化です。ブログやSNSにおいて、インフルエンサーや一般ユーザーがキャッチーな見出しを作るため、ユーエスポロのアイテムを「しまむらポロ」「ラルフ風」と略称や煽り文句で発信した結果、伝言ゲームのように「ラルフローレンが格安で売られている」と変換されて拡散しました。
第3に、しまむらによる大手ブランドの正規ライセンス契約と企画生産力です。しまむらは国内外の著名な商標権者や国内ライセンシーと提携し、しまむら専売のオリジナル企画として大量生産を行うことで、驚異的な低価格を実現しています。つまり、粗悪なコピー品が潜り込んでいるのではなく、「ポロの商標を持つ別ブランドの正規品が、流通イノベーションによって安価に提供されている」というのが現場の真実です。