色白好先生が緻密に積み上げてきた『ガイシューイッショク!』の最大の魅力は、単なる官能描写にとどまらない「プライドと生存を賭けた頭脳戦」です。物語の発端は極めて不純かつ生々しいものでした。「家賃を全額支払う代わりに、身体を差し出すこと」を条件に千登を部屋に住まわせようとするヒロミと、自らの美貌と機転を武器に、身体の決定的な一線を決して許さず居座り続ける千登。この二人の膠着状態は、巻を重ねるごとに高度な心理ゲームへと変貌を遂げていきました。
単行本新刊から最新話にかけての展開では、これまでの「部屋の中だけの密室劇」から一歩進み、千登の過去やゲーム制作への執念、そしてヒロミの勤務先や人間関係を取り巻く外部要因が大きく絡み合っています。ヒロミが優位に立ったと思えば千登が狡猾な罠で逆転し、千登が精神的に追い詰められた際にはヒロミの不器用な情が露呈するという、二人の心理的距離のアップダウンが極限まで描かれています。
物語はいま、「肉体関係を巡る意地の張り合い」から「お互いの存在意義を巡る実存的な戦い」へとフェーズを移行させており、ファンの間では「最終回でどちらかが真の敗北を認めるのか」「それとも共依存の果てに歪な共同生活を受け入れるのか」という結末論争が白熱しています。