朝夕のラッシュアワーにおいて、移動の質を決定づけるのは混雑と遅延耐性です。平日朝の上り方面(横浜から池袋)および下り方面(池袋から横浜)のいずれにおいても、両ルートは異なる性質のストレス要因を抱えています。
まず、東急東横線において混雑の象徴となっているのが通勤特急です。朝ラッシュ時における東急東横線通勤特急の混雑状況を現場で検証すると、菊名や日吉、武蔵小杉から乗車してくる通勤客で車内は急速に圧迫され、渋谷手前の中目黒到着時点では乗降に時間を要するほどのすし詰め状態となります。特に副都心線直通列車は、渋谷で大量の下車があるものの、新宿三丁目や池袋方面へ乗り通す乗客が一定数残留するため、渋谷駅での入れ替わり後も油断はできません。
これに対し、JR湘南新宿ラインの朝ラッシュは編成両数(15両または10両)の収容力があるものの、宇都宮線・高崎線から東海道線・横須賀線へと直通する広域輸送を担っているため、池袋駅進入時点ですでに北関東や埼玉エリアからの乗客で満員状態に達しています。15両編成の列車であっても、一般車両のドア付近は身体が密着するほどの負荷がかかります。
さらに深刻なのが、運行トラブル時のドミノ倒しです。湘南新宿ラインは、埼京線・東海道線・横須賀線・宇都宮線・高崎線という複数系統の路線と線路を共有しているため、遠く離れた小山や熊谷での異音検知や踏切事故であっても、即座に池袋〜横浜間の直通運転中止や数十単位の遅延へと直結します。SNSのリアルタイム投稿でも「湘南新宿ラインは動けば速いが、乗る前に必ず遅延情報を確認しないと命取りになる」という声が日常的に見受けられます。
また、相鉄東急直通線開業後のアクセス変化も混雑パターンに影響を与えています。新横浜や相鉄線方面からの乗客が日吉・綱島エリアを経て東横線や目黒線へ流入する一方、横浜駅そのものを経由せずに新横浜方面へ向かう利用者がシフトしたことで、日中の横浜駅ホームの流動には局所的な緩和も見られます。しかし、朝のピーク帯における優等列車の混雑緩和には至っておらず、混雑ピーク時の乗車には覚悟が求められます。