アルペンのCMを語る上で絶対に外せないのが、冬の女王として君臨した広瀬香美の存在だ。「ロマンスの神様」や「ゲレンデがとけるほど恋したい」をはじめとする楽曲群は、タイアップの枠を超えて「90年代J-POP」の冬の黄金期を象徴するアンセムとなった。
圧倒的な歌唱力とキャッチーなメロディラインは、白銀のゲレンデを疾走する開放感と完璧にシンクロしていた。スキーウェアに身を包んだ若者たちが「ウィンタースポーツ」へ繰り出す際のBGMとして、これらの楽曲はなくてはならない存在だった。ヒット曲とCMが相互に魅力を高め合い、シングルCDのミリオンセラーとスキー用品の爆発的な売り上げを同時に達成した現象は、音楽ビジネスにおける伝説的な成功体験として語り継がれている。