志尊淳を襲ったウイルス性急性心筋炎は、決して高齢者に限られた病気ではない。むしろ、普段から健康体で体力を過信している若年層ほど、初期症状を見過ごしやすいリスクを孕んでいる。
はじめは風邪に似た微熱や倦怠感から始まることが多い。しかし、ウイルスが心筋細胞に侵入して炎症を引き起こすと、事態は一刻を争う事態へと豹変する。心臓のポンプ機能が急激に低下し、最悪の場合は多臓器不全や心停止を引き起こす非常に危険な疾患だ。
多忙を極めるトップ俳優として、当時の彼は連日の撮影や取材に追われていた。知らず知らずのうちに蓄積していた疲労とストレスが、免疫力を低下させていた可能性は否定できない。「若いから大丈夫」「ただの体調不良だろう」という思い込みが、どれほど致命的な状況を招くかを示す生々しい実例となった。