まず押さえておきたいのが、その特異な名称です。「大 斎 原」の正式な読み方は「おおゆのはら」。「斎」の字には「神仏を祀るために心身を清める」という意味が込められており、古代より神々が降り立つ特別な場所とされてきました。
この地に到着して誰もが息をのむのが、青空と木々の緑を背景にそびえ立つ大鳥居です。2000年(平成12年)に熊野本宮大社が旧社地に建立したこの鳥居は、高さ約33.9m、幅約42m、総重量約172トンを誇る日本一の大鳥居です。鉄鋼造で造られた漆黒の偉容は、神域への結界として圧倒的な存在感を放っています。
鳥居の中央上部には、熊野の象徴である「八咫烏(やたがらす)」の神紋が掲げられており、神道における聖域の入口であることを力強く主張しています。車やバスで本宮町へ近づく際にも遠方からその姿を視認でき、熊野三山を巡る旅人の道標となっています。