ここ数年、地元の新鮮な食材を自分の手で育てる家庭菜園ブームが定着している。中でも里芋は、一度根づけば病害虫に強く手がかからない万能野菜として注目を集めてきた。だが、春先の冷え込みが長引く年が増え、4月に直接畑へ埋める従来の手法では芽揃いが悪くなるケースが多発している。
農業現場でも家庭の庭先でも、あらかじめ室内や温室で「芽出し」を行う省スペース・高効率の栽培テクニックが選ばれるようになった。植え付け時にすでに2〜3センチの力強い太芽が伸びていれば、畑に移植した直後から光合成が素早く始まり、夏の猛暑が来る前に強固な株を作り上げることができる。結果として、秋の収穫期にはズシリと重い芋が鈴なりに実るのだ。