都心近郊の乗馬クラブや民間観光牧場であれば、ポニー乗馬1回につき1,000円〜2,500円前後の料金が設定されているのが一般的です。しかし、篠崎ポニーランドでは入場料はおろか、ヘルメットの貸し出しを含む乗馬体験、さらには大人も同乗できる大型馬車の乗車まで、一切の費用がかかりません。
この驚くべきサービスの背景には、江戸川区が推進する独自の児童健全育成施策と緑化・情操教育方針が存在します。江戸川区は1970年代から「緑豊かな住みよい街づくり」を掲げ、子どもたちが日常の中で動物と直に触れ合い、命の大切さや思いやりを育む場として、区立公園内にポニー乗馬施設を整備しました。区立施設として公費によって維持管理されているため、利用者から料金を徴収しない公教育的アプローチが貫かれています。
取材を通じても、現場の飼育スタッフや専門インストラクターの配置、獣医師による徹底した健康管理など、民間の有料施設と同等以上の安全・衛生基準が維持されていることが確認されています。単なる行政サービスにとどまらず、世代を超えた地域コミュニティの結節点として機能している点が高く評価されています。