バセドウ病は、安静にしていても心拍数が跳ね上がり、大量の発汗や激しい動悸、筋力の低下、全身の強い倦怠感を引き起こす難病です。常にフルマラソンを走っているかのような代謝状態が続くため、一般人であっても日常生活に支障をきたします。
90分間にわたり激しいスプリントと強靭なフィジカルコンタクトが求められるプロサッカー選手にとって、この病がもたらす負荷は想像を絶するものがあります。ACミラン移籍初期、本田氏のプレーに対して「走力やキレが落ちた」と現地メディアが批判を浴びせた時期がありましたが、まさにこの過酷な体調不良と戦いながらピッチに立っていた時期と重なります。
心臓への負担や筋力低下と向き合いながら、世界最高峰のリーグで10番を背負い続けた精神力は、並大抵のアスリートでは到達できない領域であったことが窺えます。