現在、陣の池を取り巻く環境は新たなフェーズを迎えている。大手ストリーミングサービスのNetflixが企画する時代劇大作や国際共同製作の歴史ドキュメンタリーにおいて、ロケーション候補地として陣の池が急浮上しているのだ。精緻な4K・8K映像で描き出される日本の原風景は、世界の映像関係者にとって未開拓の鉱脈に等しい。
この動きは、地方創生を模索する自治体にとって観光・映像コンテンツ産業の起爆剤となり得る。しかし、巨大な撮影クルーの受け入れや海外からのロケツーリズム客の殺到は、かつての水質危機を再燃させかねない諸刃の剣だ。ロケ誘致による経済効果と、脆弱な水源地保護のバランスをいかに保つか。地元は今、映像産業の誘致基準を厳格化する条例改定を含めた新たなルール作りに着手している。