そもそも、私たちが思い描く後藤象二郎のイメージとはどのようなものだろうか。残された古写真に映る彼は、幅の広いがっしりとした額、力強く張ったエラ、そして口元を覆う立派な髭が印象的な、まさに「男の威厳」を凝縮したような顔立ちをしている。
坂本龍馬や中岡慎太郎といった繊細あるいは鋭利な印象を与える志士たちと比べても、象二郎のビジュアルは圧倒的な「重量感」を誇る。この独特の顔面インパクトこそが、現代において「どこかで見たことがあるような親しみやすさ」と「強烈な個性の記憶」として残り続ける最大の要因だろう。