アルポルトを語る上で決して外すことができないのが、名物「ウニのスパゲッティ」だ。今でこそ全国のレストランで見かける定番メニューとなったが、そのオリジネイターこそが片岡護シェフである。磯の香りが凝縮されたフレッシュなウニと、絶妙な茹で加減のスパゲッティ、そして極上のオリーブオイルと生クリームが醸し出すコク。余計なものを排したシンプルな構成だからこそ、誤魔化しが一切利かない。
口に入れた瞬間に広がる濃厚な甘みと、スッと引いていく後味の潔さ。長年磨き上げられた火入れの塩梅と食材の鮮度管理こそが、他店には決して真似できない至高の味を生み出す秘訣だ。一口食べれば、なぜこの一皿が数十年間にわたり絶賛され続けているのか、その理由が身体にじんわりと染み渡るはずだ。