作中においてジンの対極に位置するもう一人の父親が、キルアの父であるシルバ=ゾルディックです。暗殺一家の当主であるシルバは、圧倒的な威厳と冷徹さを持ちながらも、家族への教育と束縛に関しては非常に綿密な計算を働かせています。
シルバはキルアの自由な行動を一度は許容しつつも、「あいつはいずれ戻ってくる、俺の息子だからだ」と深い血の宿命を見据えていました。子を組織の枠組みや血統の中に囲い込もうとするシルバに対し、ジンはゴンに対して完全に個人の自由を委ね、対等な一個の人間として接する姿勢を貫いています。
家族という枠組みで支配するシルバと、どこまでも自由を重んじて背中を追わせるジン。この対照的な父親像の描写こそが、ハンターハンターという作品における親子のドラマをより重層的で魅力的なものにしています。