このブームをさらに後押ししているのが、大手メディアやプラットフォームによるエンターテインメント産業の緻密な戦略だ。かつてフジテレビや日本テレビが黄金期に生み出したトレンディドラマや恋愛バラエティは、若者の恋愛観を形作る強烈なインフラだった。現在、その遺伝子は配信時代に合わせて進化を遂げている。
特に世界的な動画配信大手Netflixは、昭和や平成初期のレトロな世界観を取り入れた恋愛リアリティ番組やドラマ作品を相次いで投入。日本テレビやフジテレビといった既存の民放局も、アーカイブ映像の配信や昭和レトロをテーマにした特別番組を精力的に制作している。懐かしさと新鮮さが同居するコンテンツの中で、当時の若者言葉が自然な形で取り上げられ、10代から20代の視聴者にとって「知っておくべきポップカルチャーの知識」へと昇華しているのだ。