情報技術産業が長年アピールしてきた「ダークモード=目に優しい」という単純な図式には、眼科学や人間工学の観点から疑問符も付き始めている。明るいオフィスや日光が差し込む屋外では、黒背景に白文字を表示すると文字の輪郭が滲んで見える「ハレーション現象」が起きやすい。
瞳孔が開いた状態で細かな文字を追うことは、毛様体筋に過度な緊張を強いる。結果として、日中の作業や長文のニュース購読においては、適度な輝度に調整された白背景のほうがピントが合いやすく、誤読も減るという実験結果が相次いで報告されている。見やすさを最優先するユーザーがライトモードへと回帰するのは、身体の自然な反応なのだ。