物語の骨格をなすのは、重厚なSFサスペンスと心理戦が交錯するミステリードラマの要素だ。ある日突然、特定の記憶と場所が消滅するという不可解な現象が発生。主人公はその謎を解き明かすべく、記憶の断片を辿る危険な旅に出る。一歩足を踏み出すごとに仕掛けられた罠と、誰も信じられない極限状態の中で、人間の絆と倫理が問われていく。
緻密に張り巡らされた伏線と、観客の予測を裏切る展開の連続は、一気見を誘発する中毒性を秘めている。古典的なサスペンスの手法を取り入れながらも、先進的なSF的ギミックを自然に溶け込ませた脚本の完成度は、脚本家チームが数年を費やして磨き上げた努力の結晶と言えるだろう。