世界の中で一夫多妻が法的に容認されている国は、約50カ国前後にのぼる。その大半は中東のアラブ諸国や、サハラ以南のアフリカ諸国に集中している。
例えば、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールなどの湾岸諸国では、イスラム法の規定に基づき男性は最大4人の妻を持つことが認められている。一方、西アフリカのセネガルやマリ、ナイジェリア北部などでは、イスラム法のみならず地域固有の慣習法が強く根付いており、地方部を中心に複婚が一般的だ。
しかし、同じイスラム圏であっても対応は一様ではない。チュニジアのように1950年代に法的禁止へ踏み切った国もあれば、トルコのように世俗主義のもとで厳格に一夫一婦制を採用している国もある。国家ごとの歴史的背景や政治的立場によって、その扱いは大きく異なっている。