韓国語教育の現場では、長らく資格試験がひとつの到達点とされてきた。ハングル能力検定協会が実施する検定やTOPIK(韓国語能力試験)での高級合格を目指し、分厚い問題集と格闘する学習者は多い。さらに、Duolingoなどの語学アプリの手軽さも手伝い、裾野はかつてない広がりを見せている。
だが、ここに落とし穴がある。TOPIKで最上級の6級を取得していても、居酒屋での雑談や突発的なトラブル対応になると言葉が詰まってしまう「ペーパー上級者」が少なくない。試験が測るアカデミックな読解力や論述力と、対面で求められる即時性・感情表現力は、まったく別の筋肉を使うからだ。