体温で色が変わるネックレスの嘘と真実!感情が透ける魔法の正体

体温で色が変わるネックレスの嘘と真実!感情が透ける魔法の正体

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「緊張すると黒くなり、リラックスすると青くなる」――このロマンチックな通説は、どこまでが真実で、どこからがファンタジーなのか。結論から言えば、ネックレスは感情そのものを感知してはいない。引き金を引いているのは、純粋な物理現象としての熱、すなわちサーモクロミズムである。

石の内部には、サーモトロピック液晶と呼ばれる特殊な有機化合物が封入されている。温度変化によって分子の並び方がらせん状にねじれるコレステリック液晶だ。この分子のねじれピッチが変化することで、液晶が反射する光の波長がシフトする。低温では赤や琥珀色(長波長)を反射し、温度が上がるにつれて緑、そして青や紫(短波長)へと視覚的な色彩を変えていく。

では、なぜ「感情がバレる」と感じるのか。秘密は自律神経と血流の連動にある。人間は恐怖やプレッシャーを感じると交感神経が優位になり、末梢血管が収縮して皮膚温が急降下する。逆にリラックスすると副交感神経が働き、血流が増加して体表面温度が上がる。つまり、ネックレスは感情を直接読み取っているのではなく、感情の波が引き起こす「皮膚温度のコンマ数度の揺らぎ」を忠実に可視化しているに過ぎない。美しくも残酷な、肉体の生理的リアクションの投影なのだ。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。