客席は1階から3階まで階段状に積み上がる。1階席は全47列。最前列から25列目付近までは視界を遮るものも少なく、肉眼で推しの視線や衣装のドレープまで鮮明に捉えられる完全な「勝者エリア」だ。しかし、28列目から30列目を越えるとステージまでの水平距離は一気に40メートルを超え、肉眼の解像度には限界が訪れる。
2階席は1階の30列目頭上あたりまでせり出しているため、前方(1〜3列目)であればステージ全体を俯瞰しつつ、視線が演者とほぼ水平に交差する隠れた良席となる。だが、3階席へと上がると視界の質は一変する。ビルの高層階から見下ろすような強烈な傾斜角がつき、ステージ先端に立つキャストの頭頂部を見下ろすアングルになりがちだ。
現地検証に基づく双眼鏡の推奨倍率は明快だ。1階後方(30列目以降)なら6〜8倍、2階席後方から3階席にかけては8〜10倍が標準となる。表情の微細な変化をクローズアップで捉えたいなら、視界の揺れをシャットアウトする手ブレ補正付きの防振双眼鏡一択だろう。10倍の防振レンズ越しに見る3階席からの視界は、もはや高画質モニターのそれに近い。