インターネット上の検索コミュニティやSNSでは、50年の歳月が流れたことで生じた代表的な誤解がいくつか見受けられます。長年アーカイブを追い続けてきた専門メディアとして、明確な事実関係を提示します。
最も多く見られるのが、「岡田奈々はカースケの恋人であるヒロイン・洋子役を演じていた」という誤解です。上述の通り、主人公・カースケと恋模様を繰り広げたメインヒロイン「山下洋子」を演じたのは女優の金沢碧でした。岡田奈々が演じたのはオメダの妹である「中原真弓」です。当時の岡田奈々の人気があまりに凄まじく、主題歌シングルに匹敵する勢いで挿入歌『青春の坂道』が浸透したため、後世の視聴者の記憶の中で「岡田奈々=作品の顔=メインヒロイン」として無意識にすり替わってしまったことが背景にあります。
また、近年の検索環境特有の事象として、元AKB48の同姓同名のアイドル(1997年生まれの岡田奈々)との混同も頻発しています。昭和ドラマ『俺たちの旅』に出演し、70年代から80年代にかけてトップアイドル・実力派女優として活躍した岡田奈々は1959年生まれであり、血縁関係等のない完全に別人物です。半世紀にわたり第一線で輝き続けるオリジナル・岡田奈々の歩みを再確認することは、昭和芸能史の正しい文脈を読み解く上でも不可欠といえます。