『アナザースカイ』が他の紀行番組と決定的に異なるのは、ミュージックビデオやロードムービーを彷彿とさせる映像美と音響設計です。
番組内で流れるBGM・挿入曲の選曲センスはテレビ業界内でも随一と評されています。洋楽のインディー・ポップ、アンビエント、最新のエレクトロニック・ミュージックからクラシックの現代的アレンジまで、映像の光と影の移ろいにミリ秒単位で同期させた音楽演出が施されています。「番組で流れていた曲をShazamで検索してプレイリストを作った」という視聴者が続出するほど、楽曲そのものが番組のブランドを形成しています。
また、カメラワークにおいてもテレビ特有の平坦なライティングを排し、映画用のシネマカメラやハイスピード撮影、ドローンによる広大な空撮を多用。現地の自然光や夜の街灯の陰影を活かしたカラーグレーディング(色補正)によって、ゲストの瞳の揺らぎや吐息のリアルさを極限まで高めています。この徹底した美意識が、視聴者に「旅に出たい」という衝動と「上質な映画を観終えた後のような余韻」をもたらしているのです。