牛丼の味を支える根幹として、多くの消費者が関心を寄せるのが吉野家の米の産地です。結論から述べると、吉野家で使用されている米は、厳選された「国産米」とアメリカ・カリフォルニア州などで栽培される「外国産米(主に中粒種のカルローズなど)」を絶妙に掛け合わせたブレンド米です。
外食チェーンにおける外国産米の使用というと、コスト削減を連想する読者もいるかもしれません。しかし、吉野家の開発担当者や公式発表資料が明かす理由は全く異なります。日本人が好むコシヒカリなどの国産ブランド米は、単体で炊いて食べる分には「強い粘りと甘み」が際立ち極めて美味ですが、牛丼のタレをかけると水分を吸いすぎて柔らかくなり、米粒の輪郭が崩れてしまうという致命的な弱点を持っています。
そこで吉野家が辿り着いたのが、粒がしっかりとしていて表面が煮崩れしにくく、タレを抱き込んでも弾力を失わない外国産中粒種と、ふっくらとした旨味を持つ複数産地の国産米を組み合わせる手法です。吉野家のブレンド米比率は、季節ごとの気温・湿度やその年の米の作況、水分含有率に応じてミリ単位で微調整されており、まさに社外秘の黄金比率として管理されています。