広島の新たなランドマークとして脚光を浴び続ける最大の理由は、長年待ち望まれた「まちなかサッカースタジアム」の具現化にあります。かつて本拠地として使用されていたエディオンスタジアム広島(広島広域公園陸上競技場)は、郊外に位置するアクセスの難しさと陸上トラックによる視界の遠さが長年の課題とされていました。行政、地元経済界、そしてクラブサポーターによる20年以上に及ぶ署名活動や議論の末、旧広島市民球場跡地にも近い都心の中央公園広場への建設が決定した歴史的背景が存在します。
完成した新スタジアムは、収容人数約28,520人を誇るサッカー専用スタジアムです。「翼」をモチーフにした優美なアーチ状の大屋根が空へと広がる特徴的なデザインは、国際平和文化都市・広島のシンボルとして景観に見事に溶け込んでいます。試合がある週末はもちろんのこと、平日であっても市民が芝生広場を行き交い、カフェで過ごす光景が日常化しており、従来の「試合開催日だけ稼働する巨大ハコモノ」というスタジアム像を根底から覆しました。