ネット上の掲示板やSNSでは、一番くじの現場をめぐる生々しい体験談が日々投稿されています。コミュニティ調査によって浮かび上がったのは、くじ引きというエンタメがもたらす熱狂と、現場ならではのシビアな駆け引きです。
ある20代のコレクター男性は自らの現場手記として次のように語っています。
「早朝6時にコンビニへ駆け込み、レジ裏に貼られた購入表(くじ貼り付け表)を見た瞬間、頭が真っ白になりました。上位賞のA賞とB賞の枠にだけシールが貼られており、下位賞ばかりが60枚以上残されていたのです。店員さんに聞くと『深夜帯に来た別のお客さんが15回引いて、見事に上位だけ抜いて行かれた』とのこと。完全に負け戦の場に残された絶望感は言葉になりませんでした」
一方で、忍耐強い店舗巡回が実を結んだケースも報告されています。
「繁華街の店舗は朝7時で即完売でしたが、住宅街の奥にある駅から離れた店舗へ昼過ぎに行ってみたら、誰も引いておらず手付かずのまま残っていました。店員さんに状況を聞きながら仲間と回数を分散して引き、狙っていた本命賞を定価以内で回収できたときの快感は、フリマでプレ値購入するのとは比較にならない達成感があります」
また、完売後の救済措置として注目される一番くじ再販情報ですが、バンダイスピリッツ公式から公式に再販(再生産)のアナウンスが出るタイトルはごく一部に限られます。社会現象級のブームを巻き起こした超大型IPや、受注生産に近い形態でのオンライン再販を除き、一度完売したロットが数週間後に街のコンビニに再入荷することは構造上ほぼありません。見かけたその瞬間の決断が結果を左右するという緊張感が、ユーザーの熱狂をさらに加速させています。