従来のレゲエディージェイは、サウンド(DJ)が回すアナログレコードやデータ音源に合わせて歌うスタイルが一般的でした。しかしJ-REXXはその伝統を踏まえつつも、ドラム、ベース、ギター、キーボードを従えた本格的バンドプロジェクト「J-REXX BAND」を結成し、シーンに大きな衝撃を与えました。
バンド結成の契機は、彼が十代の頃から愛聴していたパンクロックへの原点回帰と、「音圧の暴力と生々しいグルーヴで、レゲエを知らないロックファンの心臓を直接掴みたい」という渇望でした。名手たちが集ったバンドから繰り出されるサウンドは、ジャマイカのルーツレゲエの粘り気あるベースラインを保ちながら、BAD BRAINSやTHE CLASHを彷彿とさせるハードコアの爆発力を兼ね備えています。
実際のライブ現場では、ダイブやモッシュピットが巻き起こる一方で、彼がマイク一本でアカペラを歌い出すと静寂がフロアを支配します。SNSや動画サイトの現場レポートには「酸欠で倒れそうになるほどの運動量」「客を一人残らず巻き込む熱量が尋常ではない」といった声が絶えません。クラブの暗がりから巨大野外フェスの青空の下まで、いかなるステージであっても環境を自らの色に塗り替える破壊力こそが、このバンドの真骨頂です。