世界地図には用途に応じた使い分けが存在します。代表的な地図投影法との違いを整理すると、それぞれの長所と短所が鮮明になります。
航海用として普及したメルカトル図法は、任意の2点間を結んだ直線が「等角航路(常に一定の方角へ進むルート)」を示し、角度が正しいため船舶の舵取りに重宝されます。しかし、高緯度に向かうほど面積が極端に拡大し、グリーンランドが南米大陸と同じ大きさに見えてしまう致命的な歪みが生じます。
一方、モルワイデ図法は地球全体の面積を正しく表す「正積図」であり、統計データの分布図などに適していますが、周辺部の角度や距離は歪んでしまいます。これらに対し、正距方位図法は中心からの測定に特化している反面、「中心以外の2点間を結んでも正しい距離や方位にはならない」という明確なデメリットを抱えています。