最終回で描かれたリヴァイの「その後」は、かつての苛烈な戦場を知る読者の胸を強く打ちました。天と地の戦いから数年後、リヴァイは車椅子に乗り、ファルコ・グライスやガビ・ブラウン、そしてオニャンコポンと共に行動を共にしています。
世界連合の平和使節団としてパラディ島へ向かうアルミンたちとは別の道を歩み、リヴァイは戦争によって傷ついた難民街や被災地を巡っていました。無邪気に駆け寄ってくる現地の子供たちに、残った左手で優しく飴(お菓子)を手渡す姿は、かつて潔癖症で冷徹な戦士と恐れられた男の、本来宿していた深い慈愛を静かに物語っています。
両足の自由を失い、右目を失明し、指を欠損した車椅子姿は、人類最強の座から完全に降りたことを示しています。兵器として消費され続けた男が、血生臭い刃を捨て、一人の人間として穏やかな紅茶の香りを慈しむ日常を取り戻したことこそ、作者がリヴァイに与えた最大の救済であったと言えます。