日々の抱っこによる手首や腰の疲労が限界に達すると、「縦抱きはいつから完全に解禁してよいのか」という実用上の疑問が切実になります。首すわり前の不安定な時期における抱き方やグッズの使用には、赤ちゃんの命や将来の運動機能に関わる重大なルールが存在します。
結論として、大人が素手で抱っこする場合、新生児期であっても後頭部と首、背中を手と腕で完全に密着させてサポートすれば一時的な縦抱き自体は可能です。げっぷを出させる際などがその典型です。しかし、大人の片手が離れるような「首のサポートを省いた縦抱き」は、首すわりが完全に確認できるまで絶対に避けてください。
特に厳重な注意を要するのが抱っこ紐の使用です。取扱説明書に「首すわり前対応」「新生児インサート付き」と明記されている製品でない限り、一般的な縦抱き抱っこ紐を首すわり前に使用することは極めて危険です。首が完全に固定されていない状態で頭部がぐらつくと、気道が圧迫されて無呼吸状態に陥るリスクや、頭部が前後左右に揺さぶられることによる脳障害(乳幼児揺さぶられ症候群)のリスクが跳ね上がります。「生後3ヶ月を過ぎたから大丈夫だろう」と過信せず、メーカーが指定する月齢・体重・首すわりの条件をすべて満たしているかを厳密に確認しなければなりません。