技術や接客の巧拙以上に、同グループの信頼を根底から失墜させたのが、公共放送をはじめとする調査報道でした。発端となったのは、大阪市阿倍野区の複合ビル「あべのメディックス」に本部機能を置き、全国で100店舗以上を展開していたグループ傘下の複数店舗において、柔道整復療養費の組織的な不正受給疑惑が発覚したことです。
NHK大阪放送局の調査報道によると、同グループの整骨院では、日常生活の疲れや肩こりといった健康保険の適用外となる慢性疲労のマッサージを受けただけの利用者に対し、「急性期の捻挫や打撲の施術を行った」と施術録(カルテ)に虚偽記載する手口が横行していました。本来であれば全額自己負担となるべき費用を、健康保険組合や自治体などの公的機関へ不正に請求していた疑いです。
さらに週刊誌『デイリー新潮』やネットメディア『アクセスジャーナル』などの追跡報道により、搾取された療養費がグループ代表者の私利私欲に流用されていた疑惑まで浮上しました。高級外車や高級腕時計の購入、さらには「元ミニスカポリス」として知られる女性タレントへの資金提供疑惑など、療養費の使途として到底容認できない実態が次々と暴露されたのです。加えて、関西の大物司会者・上沼恵美子氏の長男が過去に同グループ法人の役員等として在籍していた事実も報じられ、社会的な関心と批判の炎は一気に燃え広がりました。