全国の地方自治体において、安全靴の扱いは一律ではありません。ごみ処理施設の焼却炉性能や破砕機の有無によって、自治体安全靴ゴミ区分には大きな地域格差が生じています。環境省の広域処理指針や全国主要都市のゴミ分別手引きを精査すると、その対応は大きく3パターンに集約されます。
第一のパターンは、「丸ごと不燃ゴミ」として回収する自治体です。東京都内の多くの特別区や横浜市などでは、金属や強固なゴム底を含む履物は一括して安全靴不燃ごみ出し方に則り、陶器やガラスと同じ収集日に出すよう指定されています。解体の手間を求められない反面、不燃ゴミの回収頻度は月2回程度と少ない地域が多く、出し忘れによる保管場所の圧迫が課題となります。
第二のパターンは、「原則として可燃ゴミだが、金属芯のみ抜き取りを求める」自治体です。焼却炉の燃焼温度が極めて高い最新鋭清掃工場を有する地域であっても、金属類が炉底に溶着して故障を引き起こすのを防ぐため、家庭での事前分別を義務付けています。
第三のパターンは、「サイズによる粗大ゴミ指定」です。靴自体は日用品ですが、ハイカット仕様や安全長靴、特殊防護ブーツなどは安全靴粗大ゴミ基準である「最長辺30cm(または50cm)以上」に抵触することがあり、一般ゴミの袋に入らない場合は数百円の手数料を払って粗大ゴミ券を貼らなければ収集されません。