現場で働く26歳への取材やコミュニティ上の投稿を分析すると、数字の裏にある生々しい葛藤が見えてきます。特に大きな分水嶺となっているのが26歳年収400万円というラインです。
26歳時点で年収400万円を超えている割合は、同年代全体のおよそ25〜30%にとどまります。この水準に達している層の多くは、メガバンクや大手損保、大手ITベンダー、コンサルティングファーム、製薬メーカーなどの高収益業界に属しているか、残業代が月40時間以上乗っているケースです。
都内のIT企業に勤務する26歳男性は、次のように語ります。
「新卒入社4年目で額面年収は420万円。ボーナスが業績連動で安定しないため、手取り月給は23万円ほどです。家賃8万5,000円と光熱費、食費を払うと毎月残るのは数万円。都心で一人暮らしをしていると、年収400万円あっても贅沢とは程遠い生活です」
この生活実態は、貯蓄状況にも直結しています。金融広報中央委員会の家計調査データを精査すると、単身世帯における26歳貯金額中央値は約100万円です。しかし、その内訳は「貯蓄ゼロ」が約3割を占める一方で、「300万円以上」を蓄えている層も一定数存在し、資産形成の二極化が急速に進んでいます。実家暮らしで固定費を抑えられている層と、都心で一人暮らしを強いられている層との間で、可処分所得の圧倒的な格差が生まれています。